レーザー脱毛の施術を行っている過程で、抜けなかった毛が太くなるということが稀に起こります。当院でも4年前に背中の毛が特異的に濃くなった症例を始めとして、確率的には低いものの腕、肩、背中、腰、太もも等で発生したことがあり、既に対応を実施していますが、改めて情報共有を行いました。
海外で発表されている論文からの情報
スペインでレーザー脱毛を行っている施設での症例に基づく論文があります。1998年からの5年間での報告ですので、レーザー脱毛が日本で普及し始めた頃ということになります。
対象患者数:543人/年齢:16〜52歳/部位:顎ヒゲ、喉/硬毛化が見られた人:57人
【内容要約】
- 硬毛化が見られた部位は、産毛の生えている場所、産毛と硬毛が混在する場所であり、硬毛のみの場所では見られなかった。
- 硬毛化が見られるのは照射箇所及びその周辺であった。
- 毛の再生組織が破壊し切れなかった場合に、熱刺激により毛の成長が促進され太く長い毛となることが推測される。
- 退行期、休止期の毛の成長が促進されたことも可能性としてある。
この論文は以前からこの現象を分析するに当たって参考にしてきたものです。当院での過去の症例に比べて発生率が高いですが、10年ほど前のデータであることが関係してると思われます。熱刺激により硬毛化が発生するというのは、当院での分析とほぼ同じで、間違いないでしょう。
レーザー脱毛による硬毛化のアンケート
レーザー脱毛機メーカーであるキャンデラ社が実施したアンケート結果(対象施設数:68施設)
【内容要約】
- 硬毛化した症例経験がある施設 54%
- 好発部位:上腕、背中、肩、うなじ、フェイスライン
- 先の論文に見たように高出力で照射した方が硬毛化しにくいという報告があるが、逆に硬毛化が増えたという回答も見られた。その場合低出力で打ち直し対応しているようである。
- 対策として、照射出力を上げるが最も多く、次にレーザーの種類を変えてみるが続いた。
他の施設でも様々なケースがあり、単純に結論付けられないものであることが分かります。人体の反応は個人差が大きく、予測が困難であることに改めて考えさせられました。大切なのは、一人一人の患者さまの状態に合わせてしっかりと対応をしていくことですね。
フェミークリニックとしての対応まとめ
フェミークリニックではこれまでも増毛・硬毛化について、医学的な考察に基づいて試行錯誤をしてきましたが、よりこうしたケースを減少させ、対応できるようにしていきたいと思います。
細かいことを書くとキリがないので、ここでは一般の患者さまが気になるであろう点について、上記のような報告とフェミーでの症例経験に基づき簡単にまとめさせて頂きます。
細かいことを書くとキリがないので、ここでは一般の患者さまが気になるであろう点について、上記のような報告とフェミーでの症例経験に基づき簡単にまとめさせて頂きます。
- 全体的に発毛が多い方で、細い毛が多い部位での脱毛の場合に発生することがありますが、ごく稀です。
- 当院では、レーザーの種類を変える、照射熱量を調整する等の対応で、ほぼ全てのケースで増毛や硬毛化の問題は解消されています。
- ホルモンの問題が関係していたり、レーザー脱毛だけが原因でないこともありますし、大切なことは患者さまと相談しながら、状況にあわせて適切な判断を行い対応していくことです。
(レポートまとめ:看護師K.M)



